「辞書を引く習慣」が「考える力」の土台となります。「辞書を引く習慣」なしには「考える力」は育ちません。
なぜなら人は何かを考える際に必ず言葉を使うからです。辞書を引いて単語の意味を正確に理解しているからこそ、頭の中で正確に考えることができるのです。
先日、就職活動中の大学生からエントリーシートを添削して欲しいと依頼されました。読んでみると「戦略」「課題」といった言葉が文中に使われていますが明らかに不自然です。
何となく言いたいことはわかるけど、腑に落ちない文章です。これでは採用担当者から高い評価はもらえそうにありません。
そこで「戦略ってどういう意味?」と聞いたところ、回答がありませんでした。辞書も引かずに何となくわかったつもりになって「戦略」という単語を使っていたようです。
「書き手が意味を理解せずに書いた文章を読み手が理解できるわけないよね」と辛辣に言った後、言葉をいい加減に扱うと、いい加減な思考しかできないことを説明しました。
彼に「辞書を引く習慣」が生まれることを期待しています。