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外部環境分析と潜水艦のソナー

マーケティングをする上で避けては通れないのが外部環境分析です。分析とはいえそこに「行動」が伴うことで成果が生まれます。外部環境分析について、潜水艦の仕組みと照らし合わせて考えます。

 海の中で視覚は頼りになりません。そこで潜水艦は音波で物体を探知する装置(ソナー)を使って周囲の状況を確認します。魚群探知機もソナーの一種です。

 潜水艦のソナーにはパッシブ・ソナーとアクティブ・ソナーの2種類が存在します。パッシブ・ソナーは聞き耳を立てて周囲の状況を探ります。マイクで音を拾うイメージです。アクティブ・ソナーは自ら音波を発し、物体に当たって帰ってくる反響で周囲の状況を探ります。潜水艦はこの2種類のソナーを使い分けることで周囲の状況を詳しく知ることができます。

 マーケティングの外部環境分析もパッシブ・ソナーとアクティブ・ソナーのようにパッシブ(受動)とアクティブ(能動)の2種類を使い分けることが重要です。

 外部環境分析におけるパッシブ・ソナーとは、業界紙や官公庁・金融機関が提供する統計データ、インターネットでの情報分析などが該当します。世の中にある情報を収集して今、世の中で何が起こっているのか、市場・競合・顧客といった視点で分析します。

 外部環境分析におけるアクティブ・ソナーとは、自分が動いてみて周囲の反応を見ることです。新商品を期間限定で販売してみる、展示会に出展してみる、クラウドファンディングで販売する、営業マンが試作品を顧客に持ち込んで顧客の反応を見るなどです。

 これってビジネスの基本である「PDCAサイクル」そのものです。「PDCAサイクル」とは、「PLAN(計画)して、DO(実行)して、CHCK(評価)して、ACTION(改善)する」というサイクルを繰り返しながら事業を展開することです。

 市場に対して何らかの行動を起こせば、何らかの反応が得られます。たとえ無反応であったとしても、無反応という反応が得られたわけですから失敗ではありません。なぜ無反応だったかを検証して次ぎの行動に生かせばいいのです。

 コンサルの現場ではアクティブ・ソナーが不足している企業が多く見られます。失敗しないように慎重になっていることがその原因です。環境分析の一環としてではなく、営業活動として考えるから「失敗してはいけない」と自らを縛ってしまうのです。こんなもったいないことはありません。

 アクティブ・ソナーをうまく使えば、もっと外部環境分析の精度が上がり、マーケティングの成功確率が高まります。